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「漂流の島」の二重の帯  

電車の中ではいつものように本を読んでいた。

読んでいたのは

高橋大輔 漂流の島 江戸時代の鳥島漂流民を追う 草思社 2016年3刷

である。

東京から南へ800㎞。
太平洋に浮かぶ無人島、鳥島。
江戸時代、この島に次々と漂流民が流れ着いた。
この本は漂流民たちのサバイバルと生還劇に迫ったノンフィクションである。

漂流の島(帯・平松洋子)

著者はアホウドリの生態調査に同行してこの鳥島へ行き、調査を行なっている。

本書では漂流した以下の6グループが登場する。
(船名、人数、船所在地、鳥島にいた期間の順に記載)

①室津弥三右衛門船(5人)、清太郎船(2人) 土佐・室津、矢井賀浦 5ヶ月(1681年(延宝9)1月~6月)

②弥三左衛門船(5人) 日向・志布志 2ヶ月半(1697年(元禄10)1月~閏2月)

③筒山五兵衛船(12人) 遠江・新居 19年3ヶ月(1720年(享保5)1月~1739年(元文4)4月)

④五郎兵衛船(5人) 和泉・箱作 5年(1754年(宝暦4)1月~1759年(宝暦9)1月)

⑤松屋儀七船(4人) 土佐・赤岡 12年4ヶ月(1785年(天明5)2月~1797年(寛政9)6月)

⑥漁船(5人) 土佐・宇佐 5ヶ月(1841年(天保12)1月~6月)

③の19年3ヶ月、⑤の12年4ヶ月は凄まじいなあ・・・
ここまで来ると、生き残るには水、食料や体力的な問題より、精神の問題の方が重要だろう。
自分が漂流したらすぐに死んでしまうにちがいない。
 
鳥島漂流のケースの中には小説の題材にもなっているものがある。

③は織田作之助「漂流}、
⑤は吉村昭「漂流」、
そして⑥は有名な井伏鱒二「ジョン万次郎漂流記」である。

⑤は読んだことがあるが、③と、そして意外にも⑥は読んだことがない。
古本屋や古本まつりへ行った際は探してみよう。

鳥島にはかつて一般人が住んでいたり気象観測員が駐在していた。
新田次郎「孤島」などで取り上げられているので、合わせてそれらの関連書籍も探して読みたくなった。

著者は秋田在住の作家、探検家である。
2005年、アメリカ・ナショナルジオグラフィック協会の支援を受け、実在したロビンソン・クルーソーの住居跡を発見した。
その詳細は「ロビンソン・クルーソーを探して」で記されている。
「物語を旅する」をテーマにした探検家で、著書は他に「12月25日の怪物」、「浦島太郎はどこへ行ったのか」などがある。

漂流の島(帯・荒俣宏)

電車の中で読んでいる「漂流の島」は帯が二重であった。
第3刷だから、増刷によって帯を変えたのだろうが、以前の帯はそのまま付けたままにした、もしくは取り忘れてしまったのかもしれない。
これはよくあることなのだろうか?自分は初めて見た。

表に出ていた帯は平松洋子の書評、下になっていた帯は荒俣宏の推薦文が抜粋されていた。

米原駅201706

時々、車窓の外を眺めながら本を読み、0826時、米原駅に到着した。
6月のある休日の話である。

次回へ続く。
ヘイヘイ。

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